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August 17, 2004

夏のレプリカ

森博嗣,「夏のレプリカ」,講談社,1998年.

今回は創平くんがあんまり出てこなかったので,ちと不満です.
付箋はったのも1カ所だけ.
これは”幻惑の死と使途”と2冊で1作品であることを考えれば,面白かったのかもしれない.
しかし全体的に切ないねぇ.いままでで一番(切ないはなし)かも.

たとえば,「子供に夢を与える」といいながら,本当に夢を見る者を徹底的に排斥しようとする社会.集団はいったい何を恐れている のだろう.多くの大人たちは怯えて何もできない.ただ作業をするだけ,子供を育てるだけ.新しい目的に挑戦している者は少数である.それなのに,子供には 挑戦させようとする.自分たちにはとうてい消化できないものを子供に与えている.こんな動物が他にいるだろうか? (p.13)

Posted by ysk5 at August 17, 2004 11:34 PM