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October 11, 2004

工場長のお宅でF1とイノセンス

観てきた.T中くんと工場長とで.

イノセンスがちっとも分からなかったっぽいT中くんのためにすこし解説っぽいものを書いてみる.

簡単に言うとidentityのおはなし.
義体化が進んだときに,私であるということは,何を持って言うのか?ということがテーマ.
identityを身体に求めることはできず,記憶さえも並列化されたとき,自分が自分であるかどうかの境界が果てしなく脆いものになりうる.
トグサとバトーがキムの部屋で,これにはまった.identityの不確定性は虚と実との違いをも脆くする.
さて,バトーがキムのところで言ったように,バトーは私であることをゴーストに求める.記憶でなく,形相でなく,霊的存在を認め,これが私であるとする.
しかし,最後のなんたら社のところで,バトーに救われた少女は”人形にはなりたくなかった”といい,ゴーストを私であるとする考えを否定する.これはつまりバトーを否定することである.
ってかんじかな.

酔っぱらっているから,いい加減です,って予防線を張っておく.

Posted by ysk5 at October 11, 2004 01:45 AM