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November 10, 2004

阿修羅ガール

舞城 王太郎,「阿修羅ガール」,新潮社,2003年.

たぶんこれが舞城さんがいうところの物語であり,文学の姿なのだろうな.
今の舞城さんは,今のエトーくらいノッています.ノリノリです.怪我に気をつけてください.

愛について,最初は一方的な要求であったものが,双方向な理解へと変化する前と変化した後のメモ.


でも陽治にもヒーローになってほしい.陽治の同情心はちゃんと面倒臭いに勝って欲しい.陽治の貴重な「かわいそー」がだらしないつまらない「だる〜」なん
かに負けて欲しくない.陽治がエチオピアやら月の裏やら別の時空に走って行くなら私はすっごく丸ごと全力で応援するし,永遠にいかなる場合でも陽治を肯定
し,愛しつづけるのに.
(p.78)


もやもやもや〜っと私はアルマゲドンの中,ふざけまわる凶悪な馬鹿どもをギリギリでかわしてスレスレでよけて私のところにやってくるカッコいい陽治を妄想
する.この間シメられてるときトイレにズズイと入ってきた陽治をちゃんと見てるから簡単にカッコいいとこ想像できる.凄い陽治.素敵な陽治.えへへへへ.
(p.128)

私が次にエッチなことするのは,大好きな人.私を大事にしてくれて,私を一番にしてくれて,私を必ず守ってくれて,私のために戦ってくれる人.私が大事に 思って,私が私の一番にして,私が守ってあげたくて,私がその人のために戦ってあげたいと思うような人.その人のことを思うだけで心臓が止まっちゃうよう な人.そして何よりも,私の止まった心臓を,何て言うか,ジャンプスタートさせてくれる人. そんな人がいたら,私はきっと,好きかどうかを考えなくてもすでにその人のことを好きだと判るはずだ.疑問の余地なく好きだって.ここが,こういうところ が,こんなふうな感じが,とかじゃなくて,その人の真ん中の芯とか核が好きなんだって. (p.281-282)

Posted by ysk5 at November 10, 2004 07:20 AM