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January 29, 2005

ひまわりの祝祭

藤原 伊織.「ひまわりの祝祭」.講談社,2000年.

2冊読んで,残りを全部買ってくることを決定.
ハードボイルドってのは,こういうのことなんでしょうか.
ちょっとそっちのほうも攻めてみたくなってきた.

この表現いただきです.
使いどころがたくさんありそうだ.

村林の感想とは少しちがう.彼女が育った環境の影響かもしれない.評価とは,たぶん相対性の宿命を逃れられないのだろう.
(pp.138)

事実は究明するもので,真理は理解するもの.

「きみは単純な事実といった.だがこの歳になると,単純な事実を単純に語るのがいかに困難か,わかるようになってくる.事実とは
そういうものなんだよ.雑多で煩雑な要素が,時を経て事実の単純さを癌細胞のように肥大させ,より複雑な方向に増殖させる.そのうちいかなる単純さもそれ
だけを抽出するには,ひどい手間がかかるようになる.これが単純な事実のたどる経路なんだ」(pp.443)

「そうだ.単純な事実こそが複雑な様相を帯びる.しかし真理のほうは,より単純な方向に向かうかもしれない.最近,私はそんなふうに考えるようにもなった」(pp.451)

Posted by ysk5 at January 29, 2005 12:21 PM