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March 27, 2006

追いコンでのお礼あるいはご挨拶の原稿

せっかく時間書けて原稿書いたので,転載しておく.
終末のフールと「脳」整理法あたりがネタ本.

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このような場を用意していただいて,ありがとうございます.僕は博士課程に進学させていただくことになっており,これからも皆さんと共に勉強・研究をさせていただくことになっております.どうぞよろしくお願いします.

さて,今日はこのような型にはまったお礼はそこそこに,いったんは卒業する先輩の立場から1つお話をさせていただきたいと思います.

今日させていただくお話は山のお話です.僕自身,坂本竜馬と山の話をするやつは信じるな!と思っていました.あと明治維新の話をする人もそう思っています.ですけど,今日はとりあえず,その山のお話をさせていただきます.

「なぜ,山に登るのか?」と訊かれて「そこに山があるからだ」といったのはジョージ・マロニーですが,このジョージ・マロニーという人は,偶有性を楽しむ天才であったのではないか,と最近考えています.

偶有性とは偶然性といいますか,あるいはたまたまある,ということです.山という存在も,私という主体から見れば,目の前にたまたま存在しているのです.つまりジョージ・マロニーにとって山に登るということは人生におけるたまたまのことで,そこに山があるという偶然を登るということで,その偶有性を楽しみ,人生を豊かにしていた天才かもしれないな,というように思いました.

さいきん流行の茂木健一郎もいっておりますが,このような偶有性を楽しむことが,人生をより豊かにすることにつながるのではないかな,と強く感じています.

翻って,高橋研究室の今というのも,これもまた偶有性に満ちているものであると思います.僕たちがいまここにいて,一緒に勉強・研究,遊んでいるのは,まさにたまたまの事態でしょう.

研究室ですごす中でもいろいろな山があると思います.卒業論文,修士論文,就職活動など多くの山を登ることになると思います.特にエージェントベース・アプローチの研究は山も険しい上に,道もないような状況ではないかと思います.

山を登るとき,つらかったり疲れることがあるかもしれません.疲れたからといってきた道をそろそろ帰ろうかな,なんて考えることがあるかもしれません.4月から,そう感じたときには僕のところに来てください.「登れる限りは登れ!」あるいは「自分を許せるのですか?」といってあげます.今年は,自分もそうですが,山を登りきってもらいます.無茶で,道理にかなっていないとしても,登ってもらいます.軟弱者がいたら圧倒的に許しませんので,どうぞよろしく.

つらくて,大変な山でも登りきって,みんなでいい景色を眺められたらいいな,と思っています.この高橋研究室という偶有性をぜひおおいに楽しみましょう.以上です.
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Posted by ysk5 at March 27, 2006 08:53 AM

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