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August 29, 2004

地球儀のスライス

森博嗣,「地球儀のスライス」,講談社,1999年.

ひどく既視感のある内容だった.
読んだことがあるかもしれない.

それはおいといて森博嗣は長編に限るようなきがする.

「愛情とは,どこか謎めいた戦利品に類似している.観察者たちには,蜘蛛の巣に囚われ,揺らぎ微動する小さな羽根の連想を与える が,その実は,毒を多量に含む粘液に淀んだ織物.淡い美酒の香に波打つかと思えば,生死を色分ける平淡さをも併せ持つ,ただの鉛色だ」(p.229)

Posted by ysk5 at August 29, 2004 11:14 PM