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September 08, 2004

汝みずからを笑え

土屋賢二,「汝みずからを笑え」,文藝春秋,2003年.

”わたしならこういう”シリーズから2つ.

ボブ・ホープはどんなときに年をとったと感じるかを訊かれて,「バースデー・ケーキのケーキ代よりもロウソク代の方が高くつくよ うになったとき」と答えました.わたしなら「バースデー・ケーキのケーキとロウソクの区別がつかなくなったとき」と答えたいところです.(p.226)
ラッセルは「人間は信じやすい.信じるものをもたないではいられない.信じるべきよい理由がなければ,悪い理由で満足する」といった.だが,人間は何でも 信じるわけではなく,何を信じるかを厳しく選ぶという事実をラッセルは忘れている.わたしとしては,「人間は信じようとしない.どんなことでも信じようと しない.わたしが説くかぎりは.わずかな誤りを見つけたら,わたしの人格まで疑うし,誤りが見つからなくても,どこかでごまかしているに違いないと無理に 考えて,信じることを拒む」といいたい. (p.243)

Posted by ysk5 at September 8, 2004 11:47 PM