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December 05, 2004

高橋(2004)

高橋 真吾,”エージェントベースアプローチによる消費者選好の進化過程の分析枠組”,経営情報学会誌,Vol.13,No.1,June,pp.1-17,2004.

センセのEMoCA論文.
メモるところが多すぎる.

本論では,消費者の選好が環境の変化に影響を受け,とくに企業の技術革新や消費者間の情報交換により選好における選択ルールが進化していく過程をエージェ ントベースアプローチにより分析する枠組みを提示する.本論の枠組みの特色は,消費者をエージェントとして扱うことで,その異質性をモデル上に明示的に表 現し,消費者がおかれている環境や社会の特質に合わせて選好の進化過程を分析できることである. (pp.2)

この辺の言葉はまんま使えそうな感じではある.


このような実証的研究の難点は,ある2時点での選択ルールの比較により,選好が結果的に変化していることを実証するに過ぎないことである.2時点での選択
ルールが”異なる”から選択ルールが”変化”したということは間違いない.しかし,それは変化の事実を事後的に確認することを行っているのであり,その”
進化の過程”,すなわち,消費者の選好が環境の変化にどのように適応しているかという,選好の変化と環境の変化の相互作用の動的な過程については明らかで
ない.とくに,認知能力の限界等により実際の選好の進化過程がどのように進むのかという選好進化のメカニズムの解明については課題である.

なるほど,こういう表現,位置づけの言葉を使えばよかったのか.


本論ではとくに消費者選好のルールの進化の過程を分析するために,上述した逆シミュレーションの手法を基礎にした方法を用いる.しかしながら,本論で提案
する分析枠組の目的は進化の”過程”の特徴を理解することにあるので,上述の逆シミュレーションの方法の意図は尊重しつつも,モデル化においては本論独自
のものとなっている.
(pp.4)

Posted by ysk5 at December 5, 2004 06:58 PM