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March 02, 2005
私の優しくない先輩
天才高校生らしいので読んでみた.
ペンネームとタイトルと装丁で,探しにくく,手に取りにくく,買いにくい感じですが.
舞城さんの”阿修羅ガール”を綿矢りさが西尾維新ふうに書いたように感じた.
別に貶すでもなく貶めるでもなく蔑むわけでもなく,面白かった.
このタイプの人はものを書くということに素養がすごいあると思うので(というか書かないと生きていけない,多分),たくさん書いて悦ばせてください.
恋いに恋する乙女であるところの麻耶子は,先輩の愛を知り,愛し合いされることを知るのでした.
愛治くんへの想いは私の大切な宝物だった.厳重に封をして,誰にも見つからないところに隠して,たまにこっそりとその宝を隠した箱を---確認して,自分
はなんて素晴らしいものを持っているのだろうと己を賛美して,隠して隠して隠して,黙って黙って黙って,守って守って守って,結局,宝箱の中になにが入っ
ていたか---忘れてしまった.
pp.118
Posted by ysk5 at March 2, 2005 09:44 PM