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May 27, 2005
山崎(2001)
山崎 和子.”動的環境下でのGA”.電子情報通信学会技術研究報告,AI2001-8,pp.56-62,2001.
この考え方は面白いな.つまり,動的な環境下での適応とは,その環境の特性に対する適応であると.概念的には工学・制御の文脈でのピュアな意味での適応を表現しているとも言える.
しかし,だからといって,実数値空間のなかで最適値が連続的に変化する環境のみが研究の対象という結論には至らない.この種の適応不可能性は別の言葉で言
うなら,「静的環境では適応の標的は最適解」であるのに対して,「動的環境では適応の対象は,持続的な環境変化の特性」であるということだと考える.つま
り,環境に以下に示すような持続的な何か変化の特性があって初めて適応が可能で,動的な環境への適応が意味を持つ.適応することができる持続的な変化の特
性に対して適応するべきであり,各適応方法は各変化の特性に対して開発されるべきである.山崎(2001) pp.56-57
多目的最適化問題と見るというアプローチはかなり独創的だと思う.参考になる.
g_tは時刻tの適応度ランドスケープ,τはエージェントが適応度を記録する間隔でとして,G={g_τ,g_2τ,g_3τ...}を多目的最適化問題
における多目的関数とみなす.この場合,通常のパレート最適と異なって,それぞれのエージェントの時系列の長さは等しくない.したがって,時系列の長さに
応じて,エージェントをグループに分割する.同じグループのエージェントは,支配関係を決めるために比較される.エージェントの支配関係を次のようにして
定める.
山崎(2001) pp.58
Posted by ysk5 at May 27, 2005 09:01 PM
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