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February 15, 2005

山本(2002)

山本 昌宏.「逆問題入門」.岩波書店,2002年.

学生読書室を遊覧していたら目についたので読んでみた.

この定義から考えると,やっぱりいまの社会科学の領域においても逆問題を解くというアプローチが有用であることが言える.逆問題を解くアプローチから,その問題状況のメカニズムについて,考察を加えることができるようになると考えられるからだ.

逆問題を定義することは難しそうだが,その特徴はかなりはっきりしており,われわれの「共同体」の共通認識からは次のように特徴づけられるであろう. 逆問題の発想の特徴 (1)直接的に測ることができない対象を知ること. (2)結果から原因を推定すること. (3)物理法則や支配方程式の決定. (4)物理定数の決定. (snip) 順問題の発想の特徴 (1)原因を知って結果を予知すること. (2)原因から結果へという因果律を遵守すること. (3)物理定数や支配方程式を決定したとして,それを解くこと. 山本(2002) pp.2

Posted by ysk5 at February 15, 2005 08:32 PM