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May 08, 2005

ノルウェイの森(上)

村上 春樹.「ノルウェイの森(上)」.講談社,2004年.

村上 春樹を読みたいのですがといったら,ノルウェイからいっておけとアドバイスいただいたので,読んでみました.

死への愛を後ろ向き,生への愛を前向きとするならば,後ろ向きから前向きになるはなしだと思う.
が,たとえ前を向いたとしても,そのなかに後ろ向きの感情は必ず存在し,ふとした瞬間に溢れるように訪れると.
たいへんおいしゅうございました.

このはなしは,死というものが抗しがたく生に侵入し,緩やかで腐臭の漂うような生の存在を書いた,笠井さんの哲学者の密室でも語られているけど.

死は生の対極としてではなく,その一部として存在している.
pp.54

これは推薦入試のときに使えそうだ.
どう思われるかどうかはわからないし,知りたくもないけど.
「そして理想というようなものも持ちあわせてないんでしょうね?」
「もちろんない」と彼は言った.「人生にはそんなもの必要ないんだ.必要なものは理想ではなく行動規範だ」
pp.116

Posted by ysk5 at May 8, 2005 10:55 AM

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