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July 09, 2005
ウェブログの心理学
山下 清美,川浦 康至,川上 善郎,三浦 麻子.「ウェブログの心理学」.NTT出版,2005年.
内容は「けなす技術」のエントリにあるようなことなので,あんまり目新しくなかった.
システム論の学徒として目についたところをメモ.
また,コメントやトラックバックなど,ウェブログを公開することによって得られる読者からのフィードバックは,ポジティブなもの(共感,励まし,賛辞や感謝など)とネガティブなもの(広義,嫌がらせ,不適切な引用や悪用など)の両方が,いずれの群においても,ブロガーがウェブログ作成に際して感じる効用や満足度に大きな影響をおよぼしていることも確かめられた.
@pp.119
ここでポジティブなフィードバックとネガティブなフィードバックという言葉が使われているが,これはポジティブ・フィードバックやネガティブ・フィードバックとは別物の概念のようなので,気をつけましょう.pp.118の図中ではポジティブフィードバック,ネガティブフィードバックってなっているし.サイバネティクスが陵辱されている.
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05/07/29追記
ここでは制御工学の文脈で使われるポジティブ・フィードバックとネガティブ・フィードバックとは用法が異なることを指摘していますが,心理学においてのそれは自分の専門分野ではないので,わかりかねます.
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このへんも緑の人とほぼ同様の見解か.
「あなたにとってウェブログとは何ですか」と問われたら,私はこう答える.「自分史であり,他者とのインタラクションを交えた貴重な知的財産である.重要な他者とのネットワークを創発してくれる場でもある.そして,書くことによって自己を表現するカタルシスも精神衛生上大きな効果を持っている」と.
pp.136
ちょっと付け加えると,ぼくは自分史というものを作成するというその行為に付帯して,知識や知的ななにかが生まれ出てくるという感覚がある.
Posted by ysk5 at July 9, 2005 11:12 PM
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