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November 30, 2004

神様のパズル

機本 伸司,「神様のパズル」,角川春樹事務所,2002年.

メッタ斬り!関連.
第3回小松左京賞受賞作品.

僕が物理が嫌いなのは納得いかないし,納得することを強いられるからです.

物理は未完成なのだ.いまだに十分納得できる答えを与えられないでいるというのが真実だ.にもかかわらず,理論物理学者は,勝手な自説を発表する.
一方,我々受け手は,偉い人が考えたのだから間違いないと信じてしまう.相対性理論,量子力学と聞いただけで,そういうものだと思ってしまう.
しかし,”宇宙は無から生まれた”という,なかば常識化した説も,反論の余地のない理論が登場すれば1日でひっくり返る.”人間に宇宙は作れない”という考え方だってそうだ.何故なら,最も根本的で単純な疑問がいまだに解けないままだからだ.
物理が正しいというのなら,とことん突き詰めたところまでさかのぼって,正しさを証明しておくべきではないのか?それがあやふやなままで,その他が正しいと言われても,信用するわけにはいかない.
(p.65-66)

このアプローチの表現はどっかで使えそうだな.
「宇宙はどのようにして始まったのか---.それを理解する1つの方法として,宇宙が自分たちに作れるかどうかを考えてみるとい
い.コンピュータが分からないという人でも,一度自分でコンピュータを作ってみると分かるようになる.それと同じだ.誰も宇宙を作ったことがない.だから
いつまでも分からないのだ.宇宙の作り方を考えることは,宇宙を知る近道になると私は思う.確かに人間にそんなものが作れるわけがないかもしれない.しか
し研究してみる余地はあるだろう.作れないと主張するのであれば,なぜ作れないのかを研究し,それがばかげた考えであることを証明してみせるべきだ」
(p.67-68)

”勉強なんでするの?しなくてもいいじゃん”系の文句・意見に対する回答としてつかう.
「じゃあ勉強は何なの?何のためにしているの?」と,鳩村先生がたずねた.
就職のためとか,将来のためとか,月並みな答えが返ってきた. 穂瑞は,「知りたいから」と答えた.先生は大きくうなずいた.
「私もそうね.答えが知りたいからよ」 「この宇宙についてですか?」と,相理さんが質問した.
「いいえ,”自分”についてよ」先生ははっきりとそう言った.
今度は穂瑞がうなずいていた.「”自分とは何か”---.前にも言ったかもしれないけど,私が本当の知りたいのは,そのことなの.自分の今抱えている問題
を解決したいために,自分を取り巻く宇宙のことを調べているわけ.少なくともうちの学校でするような勉強は,本来そのためのものじゃないかしら.けど,そ
れがいまだに分からないからこうして研究を続けているの」
(p.176-177)

Posted by ysk5 at 10:11 AM

November 29, 2004

自宅---葛西公園---ふえきさんとこ

先週けっこう長い距離をがんばったせいか,今週は比較的楽にいけました.
葛西公園でお会いしたかたが”ランス本読みなされ”,とおっしゃっていたので,今度読むつもり.
電車の中とトイレの中用で.

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DST:102.37km
AVE:21.1km/h
MAX:46.6km/h
ODO:1396.8km
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ぬこかわいい.

きょうはこれから酒飲みながら本読んでクソして風呂はいって本読んで寝ます.
なんて幸せな休日.

Posted by ysk5 at 08:29 PM

November 28, 2004

後宮小説

酒見 賢一,「後宮小説」,新潮社,1989年.

メッタ斬り!関連.
面白い.グングン読めるし,これはグングン読む作品だと思う.
しかし,確かに処女作でこんなのを書いてしまうと大変そうな感じです.

今まで”こうきゅう”のことを”ごきゅう”と思っていたことは内緒で.
# 音音の組合せだし,音で知らないと不可抗力とディフェンスしてみる

小説とか物語とかへの言及.

だが,敢えて筆者は,銀河は,と書き出さざるを得ない.小説という形態が,所詮は事実に及び難いという諦めであろうか.あるいは,小説は事実に近付くべき義務など最初から持ってはいないという確認としてか.とにかく.
(p.19)

「つまりこういうことです.快楽を感じているとき,それが手先やら舌先やらの末端だけのものなら,その感覚を安易に信用してはいけないし,逆に苦痛を受け取ったとしても信用してはいけないということですね.こころが快を得ているときだけが真実なのです」
(p.123)

この記述はどこかで使えそうな感じ.

古い説話にこういうものがある.人の心は太古は生命力の混沌とした沼であった.生の欲求が時々ぼこっと浮かんできて泡になる.その泡が弾けて,泡の中に詰
まっていた気(ガス)を吸うことによって人は生命の要求を知るのである.
しかし,人が社会を作り,人と人との関係のうちに生きるようになると,常識,規範といった形式を必要とするようになり,必ずしも渾沌の沼には従わなくな
る.その形式は渾沌とした沼の上に建築される危うい建物である.沼が揺らぐと建物も大きく揺らぎ,時には倒壊してしまう.素乾の滅亡も素乾の形式あるいは
儀式の倒壊であるといえる.
(p.258-259)

Posted by ysk5 at 02:33 PM

November 27, 2004

Nonaka(1994)

Ikujiro Nonaka, "A Dynamic Theory of Organizational Knowledge Creation", Organizational Science, Vol.5, No.1, pp.14-37, 1994.

ちょっとOrganizational Knowledge Creation Processについて,なかなか素敵な位置づけを考えついてしまったので,私の脳にご褒美をあげたい気持ちでいっぱいです.
さらに続けて読んでいるCohenのorganizational anarchyについても浮かんでしまいました.
すばらしい.
なんていうか,プラトー抜けの予感.

For example, innovation, which is a key form of organizational knowledge creation, cannot be explained sufficiently in terms of information processing or problem solving. Innovation can be better understood as a process in which the organization creates and defines problems and then activity develops new knowledge to solve them. (p.14)
Thus, organizational knowledge creation can be viewed as an upward spiral process, starting at the individual level moving up to the collective (group) level, and then to the organizational level, sometimes reaching out to the interorganizational level. (p.20)
By concentrating on the concept of organizational knowledge creation, it has been possible to develop a perspective which goes beyond straightforward notions of "organizational learning." In the language of the present discussion, learning can be related to "internalization" which is but one of the four modes of conversion required to create new organizational knowledge. Taken by itself, learning has rather limited, static connotations whereas organizational knowledge creation is a more wide-ranging and dynamic concept. (p.34)

Posted by ysk5 at 09:44 PM

November 26, 2004

好き好き大好き超愛してる.

舞城 王太郎,「好き好き大好き超愛してる.」,講談社,2004年.

徐々に説教臭くなってきているような気がしますが,大好きです.

物語とか小説とかに自覚的な描写が最近好きです.


愛は祈りだ.僕は祈る.僕の好きな人たちに皆そろって幸せになって欲しい.それぞれの願いを叶えてほしい.温かい場所で,あるいは涼しい場所で,とにかく
心地よい場所で,それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい.最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい.僕は世界中のすべての人たちが好きだ.
名前を知ってる人,知らない人,これから知ることになる人,これからも知らずに終わる人,そういう人たちを皆愛している.なぜならうまくすれば僕とそうい
う人たちはとても仲良くなれるし,そういう可能性があるということで,僕にとっては皆を愛するに十分なのだ.世界のすべての人々,皆の持つ僕との違いなん
てもちろん僕はかまわない.人は皆違って当然だ.皆の欠点や失策や間違いについてすら僕は別にどうでもいい.何かの偶然で知り合いになれる,ひょっとした
ら友達になれる,もしかすると,お互いにとても大事な存在になれる,そういう可能性があるということで,僕は僕以外の人全員のことが好きなのだ.一人一
人,知り合えばさらに,個別に愛することができる.僕たちはたまたまお互いのことを知らないけれど,知り合ったら,うまくすれば,もしかすると,さらに深
く強く愛し合えるのだ.僕はだから,皆のために祈る.祈りはそのまま,愛なのだ.
祈りも願いも希望も,すべてこれからについてこういうことが起こってほしいとおもうことであって,つまり未来への自分の望みを言葉にすることであって,そ
れは反省やら後悔やらとはそもそも視線の方向が違うわけだけど,でも僕はあえて過去のことについても祈る.もう既に起こってしまったことについても,こう
なってほしいと願う.希望を持つ.
祈りは言葉でできている.言葉というものは全てをつくる.言葉はまさしく神で,奇跡を起こす.過去に起こり,全て終わったことについて,僕たちが祈り,願
い,希望を持つことも,言葉を用いるゆえに可能になる.過去について祈るとき,言葉は物語になる.
人はいろいろな理由で物語を書く.いろいろなことがあって,いろいろなことを祈る.そして時に小説という形で祈る.この祈りこそが奇跡を起こし,過去につ
いて希望を煌めかせる.ひょっとしたら,その願いを実現させることだってできる.物語や小説の中でなら.
(p.7-9)


……でも愛情と物語は,ひょっとしたら同じものなのかもしれない.そう,愛とは祈りで,物語も祈りだ.でもそういう本質的なところだけじゃなくて,構造も
似たようなものを持ってるのかもしれない.それともひょっとすると,愛情と物語はまったく同一のものなのかもしれない.一つのものを,僕たちはあるときに
は愛情と呼び,またあるときには物語と呼んでるのかもしれない.
(p.168)

Posted by ysk5 at 07:40 PM

某特論レポート(6)

今週の分.
15分で書き上げた.ビミョンヌ.

タイトルは”ブレークスルーマネジメントには方法論が求められている”で.


講義でブレークスルーマネジメントについての説明を受けたが,実際にブレークスルーを起こすときに”どうすればいいのか”という視点から,現状のブレーク
スルーマネジメントを考えたい.
センゲの”最強組織の法則”にもあるが,組織のブレークスルーには,1)システム思考,2)自己マスタリー,3)メンタル・モデルの克服,4)共有ビジョ
ンの構築,5)チーム学習が必要である.
しかしブレークスルーに必要な要素について明らかになりつつある一方で,実際の組織にブレークスルーをもたらすとするとき,”なにが必要か”ではなく”ど
うすればいいのか”を提供する方法論はまだ確立するに至っていない.そのためブレークスルーマネジメントは依然としてある種の”芸術的”な趣を感じさせ
る.
はかないマネジメントアートから確固たるマネジメントサイエンス(エンジニアリング)へとブレークスルーさせるために,方法論が求められているといえる.

講義について.
つか本で読めることは本で読んでますので,もちっと先端の理論と実践のリンクを中心に,現実の理論構築の話をお聞きしたいところだ.
なにが悲しくてダイヤモンドとか東洋経済の復習をせにゃならんのだ.
そこに現役(?)トップマネジメントのオリジナリティがあるのですよ,会長!
マスはどうでもいいので,僕を満足させてください.でないとモチベーションが...

Posted by ysk5 at 07:02 PM

某特論レポート(5)

先週の分.
今までで最低の出来.

タイトルは”危機的状況下におけるタスクフォース型管理体制の有用性”で.

今回の講義で中越地震における対応についてのケーススタディからリーダーシップの重要性があげられていた.これについて考えたことを述べたい.
地震等の災害があったとき,強いリーダーシップに導かれてステークホルダーが状況に対応することが,ステークホルダーの混乱を避け,行動のスピードを確保するという面で有用であることは議論からも明らかになった.
ところで,強いリーダーシップがあれば,それだけでエクセレントな対応が保証されるのであろうか.私は不十分であると考える.何が必要で,どうすべきかが明らかにされることがなければ,リーダーシップそれ自体ではエクセレントな対応は望めない.
災害時における必要な対応は,シミュレーションなどから,かなりの程度事前に考えることが可能である.明らかになった必要機能をタスクフォース型管理体制によって危機に備えて管理することが,強いリーダーシップと同様に必要であるといえる.

Posted by ysk5 at 06:55 PM

November 25, 2004

連鎖

真保 裕一,「連鎖」,講談社,1994年.

S上くんから貸していただきました.ありがとう.

第37回江戸川乱歩賞受賞作.
乱歩賞受賞のための王道的構成っぽいです.

小林昌美は,まだ20代の前半に見えた.隣で,夫が死んでからまだ3ヶ月だというのにパートに出ねばならない理由が,よだれかけを汚しながら必至にスプーンを扱い,ヨーグルトを口に運んでいた. (p.301)
「だけどね,誰もがそんなことをしたらどうなるんだ.恨みをはらすために新たな犯罪を犯せば,また別の悲しい出来事が新たに生まれて,それをまた恨みに思ったものが,また復讐を…….そんな悲しい悪循環が続いてしまうだけじゃないだろうか」 (p.395)

Posted by ysk5 at 12:20 PM

November 24, 2004

3人揃えばT研

らしいです.

はじめはボジョレーヌーボーの話を学生室でしていたら,先生がいらっしゃって.
”ボジョレーヌーボーあるの?”と.
”ただ話していただけです”とこたえると.
”こっちにワインあるよ?”という感じで飲み会突入.
H澤センセからいただいたらしいワインはおいしゅうございました.

7時くらいに”ちょっとだけ飲みに行きますか”という流れになって.さりげなく11時まで.
センセにごちそうしていただきました.ありがとうございます.
最後はいつもどおり一本締めで.3人揃えばT研ですから.

その後,我らが西武新宿線部隊は居残り特訓.

帰りは終電.そして吉牛食ってクソして寝ました.おつかれさま.

Posted by ysk5 at 12:39 PM

November 23, 2004

自宅---狭山公園---ふえきさんとこ

イーブンペースで完走するのが精一杯.
練習してないので仕方ないか.
でも次はがんばるよ.

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DST:113.81km
AVE:21.4km/h
MAX:41.1km/h
ODO:1294.1km
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Posted by ysk5 at 08:15 PM

文学賞メッタ斬り!

大盛 望,豊崎 由美,「文学賞メッタ斬り!」,パルコ,2004年.

これを読んで買うことを決めた本リスト.

- 脳男 講談社文庫 首藤 瓜於 (著) 4062738376 @620
- アルキメデスは手を汚さない 暗黒告知―江戸川乱歩賞全集<9> 講談社文庫 小峰
元 (著), 小林 久三 (著), 日本推理作家協会 (編集) 4062649624 @1,250
- 思案せり我が暗号 カドカワ・エンタテインメント 尾崎 諒馬 (著) 4047881260
@1,092
- コズミック―世紀末探偵神話 講談社ノベルス 清涼院 流水 (著) 4061819283 @1,
575
- 後宮小説 新潮文庫 酒見 賢一 (著) 4101281114 @500
- ベイスボイル・ブック 井村 恭一 (著) 4104203017 @1,260
- 愛人(ラマン) 河出文庫 マルグリット デュラス (著), Marguerite Duras (原著)
, 清水 徹 (翻訳) 4309460925 @599
- 火星ダーク・バラード 上田 早夕里 (著) 4758410216 @1,890
- 本格小説 上 水村 美苗 (著) 410407702X @1,890
- 本格小説 下 水村 美苗 (著) 4104077038 @1,785
- 神様のパズル 機本 伸司 (著) 4758410038 @1,785
- 四日間の奇蹟 宝島社文庫 浅倉 卓弥 (著) 4796638431 @725
- 火薬と愛の星森 健 (著) 4062120461 @1,250
- アラビアの夜の種族 文芸シリーズ古川 日出男 (著) 4048733346 @2,835
- 終戦のローレライ 上 福井 晴敏 (著) 406211528X @1,785
- 終戦のローレライ 下 福井 晴敏 (著) 4062115298 @1,995

Posted by ysk5 at 05:45 AM

November 22, 2004

ニッポン経営者列伝 嗚呼,香ばしき人々

山本 一郎(文),金子 ナンペイ(絵),「ニッポン経営者列伝 嗚呼,香ばしき人々」,扶桑社,2004年.

気になったひとリスト.

渡辺 恒雄:読売新聞グループ本社会長兼主筆
奥田 碵:トヨタ自動車会長
井植 敏:三洋電機会長
宮内 義彦:オリックス会長
和田 勇:積水ハウス社長
ティモシー・コリンズ:リップルウッド・ホールディングスCEO
久万 俊二郎:阪神タイガースオーナー
潮田 健次郎:INAXトステム・ホールディングス(現・住生活グループ)会長
金川 千尋:信越化学工業社長
葛西 敬之:JR東海会長
小倉 昌男:ヤマト福祉財団理事長
永守 重信:日本電産社長
ビル・ゲイツ:マイクロソフト会長兼チーフソフトウェアアーキテクト
丹羽 宇一郎:伊藤忠商事会長

Posted by ysk5 at 05:36 AM

November 21, 2004

みんな元気.

舞城 王太郎,「みんな元気.」,新潮社,2004年.

舞城さんは短編もんまいね.

選択肢,と自分で思って自分で胸がぎゅうとなる.私に自分の子供は選べない.夫を選べというなら判る.でも子供は選べない.すべてが私の子供なのだし,その全員を愛しているのだ…. (p.108)
私は言う.「あのね,私ら,ちょっと意地んなってただけだよ,今じゃ.確かにあんたじゃなくっても,家族は別にいいんだもん」 「…じゃあ放っておけば良かったじゃん」 「最初は愛情だもん.途中から意地になっちゃったんだもん」 (p.127)
愛されている. これからいろいろあるだろうし,あるけれど,愛されて起こるいろいろだから,きっと大丈夫.でもそんなふうに言えば,実はすべてがそうなのだ.みんな大丈 夫.みんな元気.元気すぎて困るというのは,愛しすぎて困るというこうとで,私は落下しながら愛のネットに身構え,背中を緊張させながら,今とりあえず別 に困ってない. (p.132)
そういう余裕の中で考えてみると,杉山家で私は未来と可能性をかいま見たような気がしたけれど,でもあれも透明魔神と同じく私の目にだけみせられた架空の 仮定とか,こういう可能性もあるかもねという意味での可能性としての可能性とかそういうのなのかもしれないじゃないか.まだいろいろもっとたくさん選択肢 はあるに違いない.いや,選択肢はもっと作ることができるんだ.まだ選択肢になっていないところからもっと選べるんだ.そうして増やした選択肢の中から私 はもっとよく考えて選べるはずだ.もっとよく考えて選んでいかなくてはならないのだ.植木バサミを振るって人の首をちょきんちょきんと切るような重い決断 をしていかなくてはならないのだ.でも人が人生を生きるというのはそもそもそういうことで,みんなそうやって生きているんだ.平気で,元気に,気づかず に.透明魔神をたくさん生みながら,それと対決しながら. (p.132)

Posted by ysk5 at 05:18 AM

November 20, 2004

2004東京国際自転車展 東京サイクルショー

2004東京国際自転車展 東京サイクルショーにいってきた.

写真で語れ,私の記憶.














スタンプラリー.


ぬみ会.
お誕生日会を開いて頂きました.ありがとです.




Posted by ysk5 at 10:24 AM

November 19, 2004

あとは時間をください.

帰りに家の近くでペリカン便の車を見つけたので,駆け寄ってみたら携帯に電話が.

車の中の人からでした.
”もしもし”とでて,”今車の隣にいます”と伝えたら,配達のおじさん,かなりびっくりされてました.

というわけで滑り込みセーフで,僕の僕による僕のためのお誕生日プレゼントを回収.

つーわけで読む時間を作りたい.

Posted by ysk5 at 11:08 PM

November 18, 2004

Yamamoto(2004)

Hitoshi Yamamoto and Kazunari Ishida and Toshizumi Ohta, "Modeling
Reputation Management System on Online C2C Market", Computational &
Mathematical Organization Theory, Vol.10, pp.165-178, 2004.
論文ゼミのT岡物件.
なんか問題意識に対して,論文でのアプローチや結果が,それを解決するものではないような気がする.

This paper discusses the effectiveness of sharing
information concerning the reputations of buyers and sellers making
online transactions in a consumer-to-consumer (C2C) market. We
developed a computer simulation model that describes online
transactions with a reputation management system that shares
information concerning the reputations of consumers. The model takes an
agent-based approach in which agents' action are based on the iterated
prisoner's dilemma. No model exists to analyze C2C markets even though
there are many case studies concerning the effectiveness of sharing
reputation information among participants in a market.
(pp.165)

The e-commerce market is growing rapidly, thanks in part
to the ease at which participants can enter and exit, it's anonymity
and ease of registration. However, these attractive features have led
to a new problem, which is increasing risk of cheating in online
trading, e.g., receiving goods without payment or receiving payment
without sending goods, as there are incentives to get goods or payments
without being forced to make corresponding the contribution.
(pp.165)

上でいっていることについて,下ではyahooやe-bayがいい感じに対応しているといっているが,どうなんだ.とてもうまくいっているようには思えませんが.
だからエクスローとかと併用システムを採用していると思うのですよ.
However, several online auctions, e.g., eBay and Yahoo
auction, have effectively supported C2C transactions. Based on these
successful examples, we hypothesize that sharing information concerning
one's reputation is important to managing the risk of cheating in C2C
online transactions.(pp.166)

この考え方は,one-shot的状況を仮定して,ちょっと裏切ってexitするような行動について考慮できないものであることは明らか.
そして不正の元もこのような行動であることも明らか.
If the acquaintance has high profits from that market, the
new agent begins to carry out actions in the market. In contrast, if
the acquaintance has low profits, the newcomer avoids the market. Bryne
(1965) showed that a person gets acquainted with other persons who have
similar attitudes and characters. In our model, therefore, a new
participant selects the best current strategy in the market.
(pp.171-172)

figure 7では,不正が10%程度に減っていることが示されているが,10%って大きい数字だと思いますが.
利用者の10%が料金を支払わなかったり,商品を送らないオンライン取引っていやだ.
From figure 7, we see that if a market can evaluate
positive behavior, it can make a cooperative strategy dominant. In
other words, it is effective in promoting cooperation in addition to
penalizing non-cooperative behavior.
(pp.176)

もうちょっと他にやり方があるのではないかと思う次第.

Posted by ysk5 at 10:50 PM

November 17, 2004

Amazonのデリバリーはクオリティの観点から見てクソ悪い件について

会社に出社する社員を考えよう.

1.社員は9時に出社しなければならない.
2.9時より後に出社すると,それは遅刻である.
3.遅刻の回数が少ない方がよい社員であると考える.

さて,ここで2人の社員について10日間の出社のようすを調べたところ,以下のような結果になった.

社員A:平均出社時刻8:50
社員B:平均出社時刻9:05

この結果のみをみて,社員Aのほうがよいと考える人がいたら,それはそれで幸せなのかもしれないが,僕はそうは思わない.
社員の出社時刻は以下のようなものかもしれないからだ.

社員A:9:05,9:05,9:05,9:05,9:05,9:05,9:05,9:05,9:05,6:35
社員B:8:50,9:00,9:15,8:45,8:35,9:25,8:55,8:25,8:55,11:05

この出社時刻からはあきらかに社員Bのほうがよいといえるだろう.

しかし本当にそうだろうか.

3.遅刻の回数が少ない方がよい社員であると考える.の考え方は,正しいのだろうか.
僕はクオリティの面から見たとき,正しいとはいえないと思う.

商品やサービスの品質を考えるとき,平均の品質がいいことも大切だが,むしろばらつきが小さいことが品質をよくするためには大切であるといえる.
たとえば自動車の生産を考えたとき,100台中すばらしくよいものと,まったくつかえないものが出てきてしまうような生産ラインの品質は決していいものではないといえるだろう.

とするならば,3.遅刻の回数が少ない方がよい社員であると考える.の考え方は

3'.遅刻の回数が少なくかつ,出社時間のばらつきが小さいほうがよい社員であると考える.

とすべきだろう.

とここまで書いて,なにが言いたいかというと,

これらの商品の発送可能時期:2004/11/19
配送予定日:2004/11/20 - 2004/11/23

とされていた本が,
お客様からご注文いただいた商品を本日発送させていただきました。
@04/11/16 11:46

ってのは,どうなのよ,というお話でして.
いやほんと,ばらつき大きすぎるのですよ,Amazonのデリバリーは.
だれか入社して改善してくれ.
そいえばDELLもデリバリー悪いね.
こっちも誰か頼む.

Posted by ysk5 at 12:53 AM

November 16, 2004

紅茶を注文する方法

土屋 賢二,「紅茶を注文する方法」,文藝春秋,2004年.

様式を守りながら,毎年同じようなネタを書き続け,にもかかわらず面白いということから,土屋節は歌舞伎や狂言のような様式美の域まで達した感があると思っております,土屋センセ.
とりあえず入試ネタを3回は見ましたよ,もう.

さて,いつものようにメモ.

わたしは朝型人間だ.わたしのすることの中で最も生産的な仕事は午前中にすませている. こういったら,友人に「お前の最も生産的な仕事ってなんだ」と聞かれた.「睡眠だ」と答えたところ,それでは朝型人間とはいえない,といわれた.さらに,常識が足りない,といわれ,国語力がない,といわれ,この前貸した1万円とCDを返せ,といわれた. (p.37)
店の近くを歩きながら考えた.「中年女も1人なら静かだ.静寂をいくら集めても音は生じない.ゆえに中年女が何人集まっても静かだ」という推論は明らかに 誤りだ.これは「壁そのものは部屋ではない.天井も床も部屋ではない.部屋でないものを集めても部屋は生じない」というのと同じ合成の誤謬を犯している. (p.162)

Posted by ysk5 at 11:11 PM

November 15, 2004

中国生まれの素敵なやつと体調が二番底を打った感がある私の優雅なブランチ

中国からきた彼は,ショウガなのに刺激的でなく,マイルドなやつだった.

Posted by ysk5 at 10:04 AM

November 14, 2004

Takadama(1999)

Keiki Takadama and Takao Terano and Katsunori Shimohara and Koichi Hori
and Shinichi Nakasuka, "Making Organizational Learning Operational:
Implications from Learning Classifier Systems", Computational &
Mathematical Organizaition Theory, Vol.5, No.3, pp.229-252, 1999.
僕にとって研究の位置づけのために有用な論文だ.
非常に面白かった.
組織学習をoperationalに考えるときの,ループ学習の再解釈.
いわゆるMarchのそれの影響が強いような気がする.

* Individual single-loop learning: In this learning, an
individual improves its performance within its individual mental model.
This contributes to improving the problem solving efficiency at an
individual level. * Individual double-loop learning: In this learning,
an individual improves its performance through the change of its
individual mental model. This contributes to extending the range of
problem solving at an individual level. * Organizational single-loop
learning: In this learning, individuals improve their performance
within their shared mental model. This contributes to improving the
problem solving efficiency at an organizational level like the
individual single-loop learning. * Organizaitonal double-loop learning:
In this learning, individuals improve their performance through the
change of their shared mental model. This learning contributes to
extending the range of problem solving at an organizational level like
the individual double-loop learning.
(pp.231)

これ,いただきです.
The avobe assumptions may seem to define only parts of
organizational learning, but it is important to find new results which
can be derived from the avobe assumptions but cannot be derived from
the general definition of organizational learning.(pp.232)

問題になるのは,この記述と,organizational structureの定義,つまりなにをどう捉えたものであるか,というところだと思う.
Furthermore, agents in OCS solve given problems by dividing
them in the same level, and therefore the organizational structure in
OCS is characterized as a flat and not a hierarchical structure.
(pp.282)

ここでいうsocially situated intellgenceっていったい何なのだろう.
論文中には定義が書かれていなかった.
想像だと,rule of actionって感じなのだけど.どうなんだろう.
実は当たり前レベルの用語で,僕が不勉強でしらないだけのはなし?
From this fact, one kind of socially situated intelligence
in multiagent learning is supported by (a) different dimensions in
learning mechanisms, (b) interaction among various levels and types of
learning mechanisms in addition to interaction among agents, and (c)
combination of exploration at an individual level and exploitation at
an organizational level.
(pp.249)

Posted by ysk5 at 08:57 PM

体調が悪い休日に僕が何をするかといえば

地元の友達と鍋ですよ.

本当はかなり体調悪いので静かな休日を送りたかったのだけど.
なかなか集まるのも難しいので,無理をおして.


鍋後と飲み.
鍋最中は戦場的な慌ただしさのため,写真はなし.


救援物資.
販促品のあまりらしいけど,ギネスのなんて普通に豪華だし,それよりなにより量がヤバい.
ありがとです.


一人が持ってきたエロトランプで,大貧民とブラックジャック.深夜に盛り上がりすぎ.
寝て起きてみたら,あんじょう,体の調子はさらに悪化.
いいけどね,織り込み済みだから.

Posted by ysk5 at 08:09 PM

November 13, 2004

スカイ・クロラ

森博嗣,「スカイ・クロラ」,中央公論新社,2002年.

S上さん,読んでしまいました.森信者かどうかの踏み絵.
一段組でこのタイプの本だと3時間くらいで読了.

このところ毎日ポストに入れられてくる新聞を読むよりは退屈ではない,と思った.
やっぱ無理だわ,信者.

人の顔は簡単に殴れるのに,自分の顔は殴れない. 自分のものになった瞬間に,手が出せなくなる. 自分のものは,何も壊せなくなる. 僕は,自分を壊せない. 人を壊すことはできても, 自分は,壊せない. (p.91)
誰かがマッチを擦らなくては,ゴミは燃えない. 僕は,彼女を殺した. 彼女が,自分を殺すまえに, 彼女のために,彼女を,殺したのだ. (p.319)

Posted by ysk5 at 02:11 PM

November 12, 2004

リクナビ2005に登録してしまうような人が読むべき素敵なノート

”T橋研就活日記2004-2005”と銘打って(?),モッキータソが鋭意作成中.

研究室の人は有益な情報をドンドン書き込むように,とのことです.

ひきつづき体調が絶賛下降中なので,風呂はいってクソして早く寝ます.

Posted by ysk5 at 11:00 PM

November 11, 2004

体の調子が悪いような気がする件について

とりあえずリポD飲んで寝てみる.
あしたはTAとゼミだから休めないしな.

タスクどっさり,疲れがっくり.

2つ私信.

>ホリくん
その子です.

>ホンさん
学校にきていらっしゃったかはしりません.
僕は家から直接新宿(飲み会会場)に行ったので.

Posted by ysk5 at 11:37 PM

Takahashi(2004)

Shingo Takahashi and Yusuke Goto, Takao Terano and Hajime Kita and
Toshiyuki Kaneda and Kiyoshi Arai(Eds.), "Agent-based Simulation of
Adaptive Organizational Structures to Environmental Changes",
Proceedings of The Third International Workshop on Agent-based
Approaches in Economic and Social Complex Systems, pp.89-96, 2004.
いまworking paperっぽいのを書いているので,その関係で6月の国際会議のをコピーさせていただいた.
だのでメモ.
この手のプロシーって,レファレンスで記述するとき,どう書けばいいのかしら.
bibファイル的にはinproceedingsでよろしいのかしら.

The original feature of our model is that each
organization adapts its structure to dynamically and independently
changing environments by selecting autonomously and dynamically its
form. We model an organization as a task-based system, which is mainly
applied in computational organization theory. Then we use inverse
simulation method to classify organizational structures that adapt
virtually provided environments and observe adaptive process of
learning in organization.
(pp.89)

The main contribution of this paper is to provide rigid
agent-based framework to build a model to get adaptation processes of
organization in dynamically changing, i.e. non-stationary enivironment.
(pp.96)

Posted by ysk5 at 02:13 PM

November 10, 2004

TAのようなもの

2回目ね.
授業後,センセが気を使ってくれたのか,昼飯をおごってくれました.
2階にも食堂があるってはじめて知ったぜ.
教授だらけの食事大会!ポロリは無いよ!
でも,ぼく結構満足していますので大丈夫ですよ.
どうせ3限目にアレな授業があるので,まともな授業を受けられて,むしろうれしいのですが.
ところで,リクナビは2006らしいです.
google先生のせいです,ほんと.
しばらく就活なんてしねぇよヽ(`Д´)ノ
さて,Jackゼミ(K川さん的表記!)のレジュメを作り終わったので寝るぞっと.
10P→3P.
職人芸.

Posted by ysk5 at 11:31 PM

阿修羅ガール

舞城 王太郎,「阿修羅ガール」,新潮社,2003年.

たぶんこれが舞城さんがいうところの物語であり,文学の姿なのだろうな.
今の舞城さんは,今のエトーくらいノッています.ノリノリです.怪我に気をつけてください.

愛について,最初は一方的な要求であったものが,双方向な理解へと変化する前と変化した後のメモ.


でも陽治にもヒーローになってほしい.陽治の同情心はちゃんと面倒臭いに勝って欲しい.陽治の貴重な「かわいそー」がだらしないつまらない「だる〜」なん
かに負けて欲しくない.陽治がエチオピアやら月の裏やら別の時空に走って行くなら私はすっごく丸ごと全力で応援するし,永遠にいかなる場合でも陽治を肯定
し,愛しつづけるのに.
(p.78)


もやもやもや〜っと私はアルマゲドンの中,ふざけまわる凶悪な馬鹿どもをギリギリでかわしてスレスレでよけて私のところにやってくるカッコいい陽治を妄想
する.この間シメられてるときトイレにズズイと入ってきた陽治をちゃんと見てるから簡単にカッコいいとこ想像できる.凄い陽治.素敵な陽治.えへへへへ.
(p.128)

私が次にエッチなことするのは,大好きな人.私を大事にしてくれて,私を一番にしてくれて,私を必ず守ってくれて,私のために戦ってくれる人.私が大事に 思って,私が私の一番にして,私が守ってあげたくて,私がその人のために戦ってあげたいと思うような人.その人のことを思うだけで心臓が止まっちゃうよう な人.そして何よりも,私の止まった心臓を,何て言うか,ジャンプスタートさせてくれる人. そんな人がいたら,私はきっと,好きかどうかを考えなくてもすでにその人のことを好きだと判るはずだ.疑問の余地なく好きだって.ここが,こういうところ が,こんなふうな感じが,とかじゃなくて,その人の真ん中の芯とか核が好きなんだって. (p.281-282)

Posted by ysk5 at 07:20 AM

November 09, 2004

スキャナかけまくりとPOTファイル作成

きょうは3時間くらいスキャナをかけまくって,溜まっていた紙資産をPDF化.
あばよ紙ども!

ひるねをした後は,暇つぶしにパワーポイントのPOTファイル(デザインとかのアレ)を作ってみたり.
ちなみにこんな感じ.

こんなんでもほしいかたは連絡いただければ.
おいしいお茶のサーブで考えます.

さてクソして寝るか.

Posted by ysk5 at 11:57 PM

November 08, 2004

大岡山で講演と鳥やすのカービー

東工大の大岡山キャンパスにいってきた.
こっちのキャンパスはきれいですのね.

某著名なかたinformal meetingというのがありまして.
"Recent Trends in Systems Thinking in the UK"なお話を聞いてきた.
非常に刺激的だった.やる気が出てきたよ.

ご本にサインしてもらいましたヽ(´ー`)ノ

で,そのあと一緒に行ったK川さん,工場長,マルタソと馬場の鳥やすへ.

が,この鳥やす,今日に限ってオペレーションがクソ悪かった.
一番最初に頼んだキャベツが,焼きものと煮込みの後に出てきたり.
というか,催促しないとオーダーしたものがほとんどこないという,ナイスな状況.

しょうがないので,このproblem situationをどうやって改善するかを考えてみた.
ちょっと観察すると,店員の中に1人(or 2人)ほど,ザゴールでいうところのカービーがいることを発見.
# この場合はボトルネックというかこちらに対するスループットについての障害になっているものの意味

その後は原因が分かったのですっきりして,普通のリーマンならぶち切れてもしょうがないくらいひどかったけど,むしろカービーの存在を楽しみながら飲んできた.
ま,しばらく行かないと思いますが.

さて,あしたはがんばるか.

Posted by ysk5 at 11:21 PM

November 07, 2004

がんばったわたしにごほうびを.

どっかのOLみたいですが.

お掃除,お洗濯,お勉強とがんばったので,夜は贅沢にいってみた.
# あとペーパーレス作戦としてスキャナを1時間くらいかけ続けてみたり

あさりをむしたものと,ウィスキーのコーラ割りで.
多分自分の家で一人で酒を飲むのははじめてだ.
こういうの,ほんとうはきらいなのだけど,スループットがでた日には,まあいいかなと.

お酒飲みながらプラネテスを観た.
涙腺がゆるんでるのかしりませんが,とりあえず毎回泣いてしまうのですが.

Posted by ysk5 at 11:10 PM

家族が増えました.

母親からいただきました.
多分女の子だと思います.

毎日水やりだけはがんばってみる.

Posted by ysk5 at 11:02 PM

暗闇の中で子供 The Childish Darkness

舞城 王太郎,「暗闇の中で子供 The Childish Darkness」,講談社,2001年.

次は舞城王太郎を攻めます.

物語について.
かなり本文中で強調しているので,代表的記述をメモしておく.

ある種の真実は,嘘でしか語れないのだ. 本物の作家にはこれは自明のはずだ.ドストエフスキーやトルストイやトーマス・マンやプルーストみたいな大長編を書く人間だってチェーホフやカーヴァーや チーヴァーみたいなほとんど短編しか書かない人間だって,あるいはカフカみたいなまともに作品を仕上げたことのない人間だって,本物の作家なら皆これを 知っている.ムチャクチャ本当のこと,大事なこと,深い真相めいたことに限って,そのままを言葉にしてもどうしてもその通りに聞こえないのだ.そこでは嘘 をつかないと,本当らしさが生まれてこないのだ.涙を流してうめいて喚いて鼻水まで垂らしても悲しみ足りない深い悲しみ.素っ裸になって飛び上がって 「やっほー」なんて喜色満面叫んでみても喜び足りない大きな喜び.そういうことが現実世界に多すぎると感じないだろうか?そう感じたことがないならそれは 物語なんて必要のない人間なんだろうが,物語の必要がない人間なんてどこにいる?まあそんなことはともかく,そういう正攻法では表現できない何がしかの手 ごわい物事を,物語なら(うまくすれば)過不足なく伝えることができるのだ.言いたい真実を嘘の言葉で語り,そんな作り物をもってして涙以上に泣き/笑い 以上に楽しみ/痛み以上に苦しむことのできるもの,それが物語だ. (p.34-35)
物語というものはそういうものなのだ.誰かの熱意が空にいる誰かに通じたりしてもいいのだ.それが嘘であってもいいのだ.何故なら,誰かの懸命さは必ず他の誰かに見られているものだということは,物語が伝えるべき正しい真実だからだ.(p.112)

Posted by ysk5 at 12:11 PM

November 06, 2004

waseda-netメールのSSL接続がうまくいかない

http://www.f.waseda.jp/Waseda-net/faq/set/pop/mail-set.htmlをみて,POP/SMTP over SSLができることを知ったので,やってみることにした.

環境は以下のとおり.
OS:Windows XP SP2
メールクライアント:鶴亀メール Version 3.71

鶴亀メールの設定例がなかったので,ひとまずBeckyのをみながらやってみた.
http://www.f.waseda.jp/Waseda-net/faq/set/pop/Becky-ssl.html

設定を以下のスクリーンショットで.

で,サーバに接続してみたら,以下のようなエラーをはく.

そこで,鶴亀メールのヘルプを参照してみると,以下の記述が.

SSL接続で、証明書を検証しない
 SSL接続の時に、接続先サーバーが送ってくる証明書(公開鍵)を検証するかどうか指定します。何らかの理由で証明書の検証に失敗する場合は、ここを
ONにすることで無理矢理接続できるようになります。ここのオプションがONになっていても、暗号化自体はちゃんと行われます。
 ここのオプションをONにすると、証明書の検証が省略されるために、SSL接続の処理(特に1回目の接続時の処理)が高速になるようです。
(鶴亀メールヘルプより)

しょうがないので,証明書を検証しない設定でやってみた.

と,成功する.

コンソールをたたいてみたけど,接続自体はできるみたいだから(以下参照),やっぱり証明書がらみらしい.

[yusuke@magi yusuke]$ telnet mail.waseda.jp 995
Trying 202.247.3.213...
Connected to mail.waseda.jp.

[yusuke@magi yusuke]$ telnet mail.waseda.jp 465
Trying 202.247.3.213...
Connected to mail.waseda.jp.

しかし,証明書が検証できないといわれると,セキュアなのかしんぱいになってしまう.
僕はしろうとなので,セキュアなのかそうでないのかわかりませんが.
ちなみにわせぽのほうはしっかりベリサインのやつをとっているので,もしかしたらメールサーバのほうはケチっているのではないかと,勘ぐってみる.

Posted by ysk5 at 11:12 PM

November 05, 2004

S原復帰祝飲み会

ということです.おめでたい.

一次会は焼き肉食い放題.

二次会は甚八で.

二次会では,帰るとと夕食を冷蔵庫から出してあたためてからお食べになるセンセの,貴重な海外留学時代のお話を聞くことができた.みなさんも新婚旅行はぜひ国内で.

ちなみになんと,二次会のお会計はセンセにだしていただくことに.ごちそうさまです.
# さらに一次会も多めにお支払いいただいているのであった.

ところで.
飲み会の前にさいきんできたという三越のジュンク堂を視察してきた.

店舗レイアウトに若干不満があるけど,これで紀伊国屋書店とアディオスできそう.
紀伊国屋のオペレーションの悪さには閉口していたので.

Posted by ysk5 at 11:48 PM

Rosenhead(2001)

Jonathan
Rosenhead and John MIngers (Eds.), "Rational Analysis for a Problematic
World Revisited : Problem Structuring Methods ofr Complexity,
Uncertainty and Conflict Second Edition", John Wiley & Sons, Ltd,
2001.

Chap.13 Multimethodology --- Mixing and Matching Methods, John Mingersを.

まず,なぜmultimethodologyなの?というはなし.

There are three main arguments in favour of
multimethodology. The first is that real world problem situations are
inevitably multidimensional. There will be physical or material
aspects, social and political aspects, and personal ones. Different
approaches tend to focus attention on different aspects of the
situation and so multimethodology is necessary to deal effectively with
the full richness of the real world. The second is that an intervention
is not usually a single, discrete event but is a process that typically
proceeds through a number of phases, and these phases pose different
tasks and problems for the practitioner. However, methodologies tend to
be more useful in relation to some phases than others, so the prospect
of combining them has immediate appeal, combining a range of approaches
may well yield a better result. Third, combining different methods,
even where they actually perform similar functions (such as cognitive
mapping and rich pictures) can often provide a 'triangulation' on the
situation, generating new insights and providing more confidence in the
results by validating each other. The next section will look at each of
these points in more detail.
(p.289-290)

interventionは4つのフェーズとしてみることができる,というはなし.
The following four phases have been identified (Mingers and
Brocklesby, 1997): * Appreciation of the situation as experienced by
the practitioners involved and expressed by any actors in the
situation. This will involve an initial identification of the concerns
to be addressed, conceptualization and design of the study, and the
production of basis data using methods such as observation, interviews,
experiments, surveys, or qualitatibe approaches. Note that this cannot
be an 'observer-independent' view of the situation 'as it really is'.
The practitioner's previous experience and their access to the
situation will condition it. * Analysis of the information produced so
as to be able to understand and explain why the situation is as it is.
This will involve analytid methods appropriate to the goal(s) of the
intervention and the information produced in the first stage.
Explanation will be in terms of possible hypothetical mechanisms or
structures that, if they existed, would produce the phenomena that have
been observed, measured, or experienced. * Assessment of the postulated
explanation(s) in terms of other predicted effects, alternative
possible explanations, and consideration of ways in which the situation
could be other than it is. Interpretation of the results, and inference
to other situations. * Action to bring about changes, if necessary or
desired.
(p.292)

けれど,これはdiscreteなステップとして考えるのではなく,プロジェクトの進捗状況にそって相対的重要性が変化すると考える.概念図は下のように書ける.

さいごに,multimethodologyの分類.
The essence of multimethodology is to utilize more than
one methodology or part thereof, possibly from different paradigm,
within a single intervention. There are several ways in which such
combinations can occur, each having different problems and
possibilities. Broadly, we can distinguish the following: * Methodology
combination: using two or more whole methodologies within an
intervention. * Methodology enhancement: using one main methodology but
enhancing it by importing methods from elsewhere. * Single-paradigm
multimethodology: Combining parts of several methodologies all from the
same paradigm. * Multi-paradigm multimethodology: as above, but using
methods from different paradigms.
(p.308)

面白かった.この本買おうかな.

Posted by ysk5 at 12:24 PM

November 04, 2004

某特論現場見学会

いってきた.

撮影OKですよ,ってことは公開も大丈夫だよね?

見学会というのは,なかなかすばらしい企業CMだ.
ちょっと建設会社もいいと思ってしまった.

1次会(オフィシャルなやつ)→2次会(社員さんに連れて行ってもらった)→3次会(S野くんと工場長とで)→4次会(工場長宅でS野くんと工場長とで)というコース.
1次会.本当にディスカッションするとは.アウトプットは”わのできる人”.キャッチコピー的には,こういうのでいいんだろうな.ドキュメントは読ませたいやつは読まないの法則を考慮すれば.
2次会.ごちそうさまです.
3次会.S野くんのチャリを見たきがする.
4次会覚えてない.引き連れてしまって,S野くんには申し訳ない.

その後,9時30分くらいに起きて,10時30分からのゼミは1時間強,開始が遅れることになりましたとさ!ほんとすいません,O越さんとM部くん.










Posted by ysk5 at 11:53 AM

November 03, 2004

喜久井町で飲みましょう

9月入学のMのひとと,半官半民の社会人の人と.

喜久井町の研究室で実験のようすをみせてもらった.

帰りにラーメン食べた.
ここは,ダメです.

Posted by ysk5 at 11:40 AM

November 02, 2004

丹羽(2004)

研究代表者:政策研究大学院大学 丹羽富士雄,中核機関:財団法人 政策科学研究所,平成14・15年度科学技術振興調整費調査研究報告書 ”科学技術政策提言 「需要」側からの科学技術政策の展開”,2004年.

つっても,センセのところのみですが.
本当はMIngersのmultimethodologyの話を読もうと思ったのだけど(それでセンセにこれをコピーさせていただいたのだ),それよりもこっちのほうがメモっといたほうがよさげ.

階層性による意思決定の型 複雑なシステムとしての組織においては,階層性の構造を持つことが必然であり自然である.階層構造は,メンバー間の役割構造や権力構造,統合構造等により 表現されることが通常である.なお,階層性以外にも組織のパフォーマンスに本質的影響を与える構造は議論されている.典型的にはネットワーク構造が階層性 と対極的位置にあり,両者間の構造配置はしばしば問題とされる. ---Strategic decision 組織のトップのinstitutionalなレベルでの意思決定を扱う.たとえば,新事業の決定等の戦略的意思決定に関与する. ---Tactical decision 組織における統合機能の問題に関わる意思決定である.いわゆるミドルマネージャの範疇にある意思決定問題で,たとえば価格決定,マーケット戦略等の中期的 意思決定に関与する. ---Routine decision 組織のプロセスレベルの意思決定である.繰り返し的な意思決定問題を主に扱い,その関与は限定的範囲であることがほとんどである.たとえば設備保守,受注 業務等の定型的意思決定に関与する. (p.343)

あと,A教授謹製バージョンでない,システムアプローチの図.
こっちのほうがしっくりくるな.
A教授のは,すこしハードな思考が図にあらわれていると思うのですよ.

Posted by ysk5 at 02:06 AM

November 01, 2004

よろしくない

体か心か頭の調子が.

だので,積極的にお休みをすることにしよう.

つーわけで,明日は学校には行きません.
おうちで本を読んでいますわ.

Posted by ysk5 at 10:36 PM